今日は時事問題で一本。2024年は2月10日-17日が中国の春節期間だったが、日本への旅行者が目に見えて減ったと評判になってた。そこにきてこの報道。
中国への外国企業の直接投資、昨年8割減…景気減速や米中対立が影響し30年ぶり低水準
中国への外国企業の直接投資、昨年8割減…景気減速や米中対立が影響し30年ぶり低水準【読売新聞】 【北京=山下福太郎】中国国家外貨管理局が発表した国際収支によると、2023年に外国企業が投じた中国への直接投資の純増額は330億ドル(約5兆円)となり、22年(1802億ドル)から8割強減少した。中国の景気減速や米中対中国国家外貨管理局が発表した国際収支によると、2023年に外国企業が投じた中国への直接投資の純増額は330億ドル(約5兆円)となり、22年(1802億ドル)から8割強減少した。中国の景気減速や米中対立、反スパイ法への懸念が影響し、1993年以来、30年ぶりの低い水準となった。
引用:読売新聞オンライン
中国への投資8割減。2022年はコロナの影響が残ってたのに、その2022年からさらに80%減は衝撃的な減り方。ただ中国政府の発表だけに、本当はさらに減ってる可能性すらある。海外が投資を引き上げれば仕事も減るし、失業率は上がり、所得も減る。中国の国民としては、海外旅行に行くお金も、爆買いする余力もなくなってきているのだろう。
中国共産党の発表を信じてはいけない
前項で「投資は80%よりももっと減ってるはず」と書いたが、友人の中には「国の発表だから正しいんじゃないの?」と言う人もいる。実は中国共産党は「自分たちに都合のいい数値」を発表してるだけで、最重要指標のGDPすら調整してるけど、意外と知らない人も多いっぽい。なので、少しだけ掘り下げておく。
中国がGDPを調整してるエビデンス。これは世界経済のネタ帳さんからもってきた、アメリカ・日本・中国の実質GDPの推移である。
見比べてみると単純におかしい。何がおかしいって、コロナ下でGDPが減ってないのは、世界の主要国で中国だけなのだ。アメリカ、日本、ドイツ、フランス、インドと例外なくGDP減少してる中、ゼロコロナ政策を長く続けて、外出規制や物資供給までしていた中国が右肩上がり。説明つかないでしょこれ。
中国経済は危険水域のはるか上(のはず)
中国は恒大をはじめとする不動産大手の大赤字、シャドーバンキング破綻の話など、とんでもない額の負債を抱えているはず。これに加えて今回の海外からの投資80%減の話。全世界がチャイナリスクを織り込んだ動きをしていることまで総合すると、中国経済は危険水域をとっくに飛び越してるはず。何がきっかけになるかはわからないが、不動産や銀行が実質パンクしているのなら、いずれソ連と同じような道を辿るのだろう。
日本企業や個人としては、すぐにでも中国への投資を止めて脱出すること、中国の売掛金は早いタームで回収すること、中国関連株は買わないこと。できるのはこのくらいかな。
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