今日はビジネスコミュニケーション論で一本。ビジネスで「正論」を使う人は多いと思うが、それでは仕事はうまくいきませんよ、という話。(※自分への戒めも入ってます)
エピソード:私が経理マネージャーだったころの話
メンバー「海外支店から資料が来ないんで、ダイナーさん督促してください」
ダイナー「なんで?来ないって分かってるなら自分で連絡すればいいじゃん」
メンバー「支店をコントロールするのはマネージャーの仕事だからです」
ダイナー「資料来てないって連絡するだけでしょ、誰でもできるじゃない」
メンバー「支店に依頼するのは私の仕事じゃないです、自分でやってください」
ダイナー(この人は相変わらず、自分のことしか考えないなぁ。。。)
~~2時間後~~
メンバー「ダイナーさん、まだメール書いてませんよね」
ダイナー「ずっと会議だったから仕方ないでしょうよ」
メンバー「こっちだって資料が来ないと仕事が進まないんですよ」
ダイナー「だから、自分でやった方が早くないですか?って言ってるでしょ」
メンバー「マネージャーの仕事、ちゃんとやってもらえませんか」
ダイナー「 」
私も常に予定が入っており、なかなか対応できなかったのは事実だが、この言い方をされるとさすがにムカつく。なのでやる気が起きなかったのも事実ではある(良いか悪いかは置いといて)。
正論を述べるとどうなるか
せい‐ろん【正論】
出典:goo辞書
道理にかなった正しい意見や議論。「—を吐く」
「正論」を辞書で引くと「正しい意見」と出るが、現実世界ではネガティブに使われることがほとんど。言い換えれば、理想としては正しいが、思いやりがない論理である。
この正論、他人に使われるとしばしば不快感を抱く。自分の意見が否定された時に、心理的な痛みを感じるからだ。特に反論が難しい場合、この不快感は倍増する。最近は「ロジハラ」なんてのもあるらしく、正論はハラスメントにもなりえるのだ。
人が正論を言われて反撃が難しい場合、反応は2パターンに分かれる。「反撃する」か「避ける」だ。
①反撃する場合
これはお互いが攻撃的なためバトルに発展する。その上、お互いが正しいと思っているので問題は解決しない。プライベートだと戦うという選択肢もあるが、ビジネスだとそうは行かない。職場でバトルをすると目立つし、お互いが感情的になると収集がつかなくなるので、分別のあるビジネスパーソンなら避けることの方が多いだろう。
②避ける場合
問題が解決できない場合、とりあえず避けることの方が多い。当然だがこの場合、物事は前に進まず、問題は解決しない。もちろん、先延ばしにしてどうにもならないのは分かっているが、一方的に攻撃されている以上、ビジネス上は消去法的に避けるしか方法がないのだ。
このように、正論を述べたところで問題は解決しないことが多い。ではどのようなコミュニケーションを取れば問題は解決するのか。【仕事のコツ】ビジネスコミュニケーション論:正論で失敗する理由② につづく。
コメント